
年齢が上がると否応なしに責任がのしかかってきて、辛いですよね?
40代ともなれば、管理職になっていて部下の1人や2人はいるだろうし、後輩の面倒もみてやらないといけない。
しかも中間管理職的な立場なら、上から叱責を多々受け、部下からは突き上げが増していくんです。これは辛いですね。
目次
残業が毎月150時間を超えるプロジェクトの管理職
私は41歳男で、ITシステムエンジニアのマネジメント業務を行っていました。
基本的には現場リーダーからの報連相をもとに、指示を出して人数配分や作業工程を
考慮して部長に報連相。
当時は、3つ程度のプロジェクトのマネジメントを行っており、私も現場に出向き、モチベーションの向上や客先でのヒアリング等を行う毎日。
慢性的に人数が足りておらず、会社で宿泊している状態で、寝袋を持参していましたが土日も休むことができず、慢性的に人数が少なかったのがキツかったですね。
残業時間は、毎月150時間を超えている状態が3か月間続く地獄のような毎日ですよ。
追い打ちをかけるように、2つのプロジェクトで1名は連絡が取れなくなり実家で引きこもってしまい、1名はどこに行ったのか分からない行方不明状態で、2名の部下が飛んでしまい、その責任を当然私が負うハメに。
トホホって感じで、にっちもさっちもいかない状態が続きですよ。上から叱責を多々受け、部下からは突き上げが増していく。
そんな異常とも言える状態が、3か月続いていました。
部下2名が行方不明になり客先と社内から叱責の嵐
私がうつ病になったのは、リーダからマネージャになって、仕事量が劇的に増え、3つのプロジェクトのマネジメントを任せられてしまったことです。
部下が飛んでしまったから辞めるわけにいかず、当たり前ですが、その対処およびプロジェクトを進行させて成功させないといけません。
客先だけでなく、社内からも叱責を頂く始末。
そんな私は、社外と社内からの信用を失ってしまい、味方が誰もいない状態に陥ってしまいました。
部下が飛んでしまったように、私自身もどこかに飛んで行きたい気持ちで一杯でした。
実際スマホを壊して連絡を取れない状態にしてみたり、衝動的に遺書を書いたこともあります。
どのような死に方が一番楽なのか?を調べたり、自殺をすれば保険金が下りるのか?団信は適用できるのか?実名報道になるのか?など、そのようなことばかりを考えました。
こうやって文字に起こしてみると、病んでたんだろうな~俺って思っちゃいますね。こんなに苦しんだ私ですが、家で妻にも相談できなかった時が一番辛かったかなぁ。
でもとある日の私が勤務中に、自宅PCのネット履歴を妻に見られてしまったんです。
これはマズいと思ったのか会社に乗り込んできて、総務だか人事だかに事情を伝えて休職したい旨を話してくれました。
幸いにも妻は看護師で、様々な医療関係者にコンタクトを取ることができたのが非常にありがたかったですね。
転職エージェントとハローワークとコネをフル活用
妻が乗り込んできた翌日にメンタルクリニックに行きまして、うつ病と診断され休職届を書いてもらいました。
そしてその翌日に妻が、休職届を会社に提出して休職をすることになりました。とりあえず1か月目は家で何もしないようにしていました。当然のことながら、外に一歩も出ることもできません。
2か月目は外に出て、ファミレスに行ったり買い物に行ったり普段通りの生活を行えるまで回復。子供と遊んだり、電車に乗ったりその甲斐があってか状態は徐々に良くなってきましたね。
3か月目は妻とこれからのことを話しました。
仕事をどうするのか?自分自身がどうありたいのか?など毎日とことん話をして、すぐにでも転職活動を開始することになりました。
妻からは私が仕事をするので、保育園に預けている子供を面倒見てくれれば良いと言われましたが、私としては仕事をしないと体がもたないし仕事をすることがそれなりに好きだったこと。
家にいるのは間が持たないし退屈でしたから、転職をする決意が固まりました。
3か月経ってから、退職する旨を伝え有休を使い転職活動を行いました。会社からは許可を頂け、謝罪をしていただきました。
私自身の状態が良くなったとは言え、まだまだうつ病であることに変わりなく、状態の良し悪しで外出できなかったり。
40代でも相手にしてくれそうなリクルートエージェントなど大手エージェントを利用したり、ハローワークにも行ったりしました。
しかも、今までのコネをフル活用して、このような状態であるが、やっていけるか?などの活動を行いました。
また、パソナキャリア中心でしたが今までの職歴の棚卸や、面接対策を行ってもらい助かったですね。
うつ病を隠して入社するのは心が引け正直に話し続けた
うつ病を抱えながらの転職は、やはりキツかったですね。
私は過去に数回転職活動を行っていますが、その時は健康体でガンガン応募して面接してって感じでした。
しかし今回の転職は、私自身がうつ病で症状が軽くなってはいたものの体調の良し悪しで、面接に行けなくなる時もしばしばあって、けっこう悔しい思いをしましたね。
うつ病であることを隠し通そうと何度も考えましたが、バレては私自身が詐欺になってしまうと考え都度正直に話をしました。
そういう本意を話したところ、好意的に受け取ってくれた企業もありましたが、大半は帰れ帰れと言わんばかりの横柄な態度を取ってくる会社がほとんどでした。
1年近く活動をして、最終的にはリクルートエージェント経由で採用が決まりました。
病気のことを嘘偽りなく話して、かつ私のキャリアを好意的にとらえてくれたのが決定打だったと、担当のキャリアコンサルタントさんから聞きました。
現在は、無事に社内SEをやっております。ヘルプデスク業務や社内開発業務がメインになり、再び部下を持つことができました。IT知識があるので、ヘルプデスク業務も開発業務も問題なく行うことができるのが大きいですね。
また、働き方改革のプロジェクトリーダーも兼任しており、社内の意見調整や集約、
様々な提案を行っています。
いくつかの案が採用され、来月より実行される運びとなったのは、私の辛い体験があったからこそです。
体調に不安があり精神的に厳しいなと感じたのならば、まずは家族に相談して病院に行くことが必要ですよ。
私の場合は妻が看護師で、医療関係者へのコネがあったので、幸いにも命を捨てることなく
助かりましたが、何かあってからでは取り返しがつきません。
嫌なら仕事を辞めたって良いのですから、無理しないことを少し頑張ってみませんか?
私がうつ病になって良かったのは、家族の大切さを実感できたことです。普段怖い妻が、あんなにも優しい女性だったと改めて実感することができましたから。
管理職がうつ病になった原因は客先と社内から叱責
最後に要点を纏めておきますので、参考にしてください。
[box05 title=”要点まとめ”]- 3つのプロジェクトを兼任するITマネージャー
- 残業が150時間を超え部下が行方不明になりさらに激務に
- 行方不明になった部下のように消えてしまいたい衝動に駆られた
- うつ病は治りきっていなかったが転職活動を開始
- 幸運にも転職エージェント経由で転職することができた
彼の場合、奥さんが看護士さんで助かったようですね。もし、独りだったら本当に消えてしまっていたかもしれませんね。
中高年のプライドはさておき、辛い時は誰かに話してみください。
話すことで少しは気が晴れるかもしれませんよ。