うつ病の始まり!リストラしても赤字が解消できず不正に走る企業の闇

外的要因で人生狂っちゃった経験はありませんか?

人生40年生きていれば、様々なイベントがありますよね?転職・結婚・出産・降格やリストラ。一寸先は闇なんてよく言ったものです。

私自身、20代で転職を繰り返したのち、30歳の誕生日に大企業に転職できて「大した努力もせずに、一生この安泰が続けばイイのに」なんて考えていました。

そんな大会社の一員として働いていた私に試練が降りかかります。

2008年に起こったリーマンショックです。

神様は残酷だなぁって嘆いてしまったのは、言うまでもありません。

老舗大企業が弱小ベンチャー企業に買収される

私が勤めていた会社は、半導体の部品を製造。半導体業界は、リーマンショックで大打撃を受け、今後のあり方を問われている渦中にいました。

海外に乗り出して販路を確保するのか?もっとシビアに会社経営をして費用を抑えるのか?そのどちらかしかありません。

しかし、有名大学卒の管理職達が自分たちの既得権益を守らんと、自分たちの血統を絶やさんと日々奔走している職場です。誰一人として活路を見出せる社員はいません。

やったことといえば、リストラですよ。

定年間近かのシニア層か、血統以外の転職組をターゲットにしたそのやり方は、汚いものでしたよ。

「僕達は栄えあるプロパー社員、使えない老人か三流大学での社員には去ってもらおう」って考えたのでしょうが、考えが浅はか過ぎました。

リーマンショックで大打撃を受けた私達の会社は、リストラを敢行したものの損失が回復することなく売りに出され、なんと下請け企業だった某ベンチャー企業に買収されてしまいます。

栄えある旧財閥系会社が、どこの馬の骨とも分からないベンチャー企業に買収されてしまうんです。それほどリーマンショックの影響は凄まじかったんですね。

旧経営陣側は、自分たちの既得権益と古きしきたりを守ろうと躍起になります。

一方のベンチャー企業はというと、古く不必要なしきたりや慣習はことごとく壊していく、そんな社風でしたから、何も起こらないわけはありませんでした。

ここから私達老舗企業とベンチャー企業との内紛が始まります。

名前負けした大企業が考えた秘策はなんと不正経理

リーマンショック時には、30人以上の仲間達との別れが待っていました。いわゆるリストラです。

同期入社した同年代の仲間も含まれていて、「今回はリストラ組に入らなかったものの、自分もいつリストラされるか分からない」なんて恐怖に怯えていました。

私が中途採用者にも関わらず残されたのには訳がありました。

リストラした30名の社員達を送り出す、最前線で手続等を行う兵隊だったからです。

如何に手を汚さず職務を遂行するか?お坊ちゃま上司達は考えたのでしょうね。

リストラには合わなかったものの、買収された企業の行く末を知っている者達も、職場を去り始めます。私が最も敬愛していた兄貴分も何も言わず去っていきました。

別れの次に待っていたものは、親会社となったベンチャー企業からの重圧でした。

創業者が外資系出身のベンチャー企業は、非常にストイックで無駄なものは有無を言わさず次々と廃止していくスタイル。利益を上げられない協力会社やグループ会社は、次々と廃業へと追い込まれていきます。

私が所属していた企業は、血統こそ重んじるものの、プライドだけが無駄に高く、打たれ弱いし、どうやって損益を改善していけばいいのか誰も分からない。

これは一般的に言って、名前負けしている状態ですよ。

売上も上がらないし、かと言って無駄な経費も落とせない。こうなってくると、頭のいい上層部たちは起死回生の秘策を打ち出すわけなんですが、斬新なアイデアや画期的な新製品ではなく、不正経理って方法を選択してしまうのでした。

詳しい説明は省きますが、月次決算時の経理処理をする際、簡単な細工をすれば利益が出ているように見せることは十分可能。

こうしてこの老舗大企業は、努力するより楽な手段な不正経理に運命を託し始めました。

不正経理の実行隊員に任命され地獄の毎日が始まる

私は不正経理をやらされたのがキッカケで、病み始めるわけなんですが最初は些細なことだったんです。

「今月の数字がちょっと足りないから、お前何とかしてくれんか?」って毎月のように本社の経理課長から電話がかかってくるようになったんです。

リーマンショックの余波で売上が上がらず、かと言ってこれ以上経費を削減できないから、数字を弄って帳尻を合わせるしかない秘策が彼の言い分。

もちろん私は、不正経理をするために簿記や財務諸表論を学んだわけではないので、何度もお断りしました。

しかし、「またリーマンの時みたいなリストラはやりたくない」とか「社長直々の命令だから俺もやりたくない」とか、「今回が最後だから」とか毎回言われて、仕方なく手を染めてしまった感じです。

最初は、1万円ぐらい、10万円ぐらい、ちょっと帳尻を合わせるだけでいいからって話だったのが、日を追うごとにエスカレート。

1年後には「1本」と言われると100万円、2年後には「10本頼むわ」と言われると1,000万円の仕掛品の帳尻を合わすのが私の月次決算時の裏の仕事になっていました。

それ相応の大企業だから、当然の如く公認会計士が監査していますが、見て見ぬふりですよ。あちらも商売だから、下手に上層部に嫌われると「じゃあ他の監査法人さんに任せよう」となるじゃないですか。

この頃から、夜寝つきが悪くなっていきます。誰かに追われている悪夢を毎晩のように見て、真夜中に目が覚める。

今考えると、この頃からうつの症状が出始めていたんでしょうが私には分かるはずもなく時間だけが進行していきます。

組織ぐるみなのに不正を主導したのは私だとされる

ベンチャーに買収された老舗企業は、リーマンショックから立ち直り、見事V字回復していきます。

ええ、私が裏で仕掛品を操作しているお陰でそう見えているだけであって、実際には回復どころか傷が深くなっていきます。

親会社が不正経理に気付き始めます。

新しい親会社の経理部隊もバカじゃありません。綺麗に揃えられた財務諸表を見れば一目瞭然だったんでしょう。

それまでも親会社は、出向で一般社員を送り込んできましたが、とある年を境に部長クラスの社員を次々と送り込むようになりました。

総務職として、彼らの宿舎の手配をする役回りだった私は、さっそく目を付けられ、週末の観光や飲み会に誘われ始めます。

私の上司たちは不安で仕方なかったのでしょう、不正の全てを握っている人間が親会社の重役たちにチヤホヤされて、アフター5や週末はいつも一緒に行動している。

何かしゃべっているに違いない、親会社に寝返るに違いない、そう思った私の上司たちが先手を打ちます。

「我々は、A工場の不正を発見し、不正経理の首謀者はハヤテだと確信。我々は一切関知していないから悪しからず」と発表したんです。

( ゚Д゚)ハァ?なんじゃそりゃって、思わず「そう来たか!!」笑ってしまいました。親会社のお偉いさん達も苦笑するしかありません。

プライドは高いくせに、姑息なのはリーマンショックで弱い立場の人間だけをターゲットにリストラした時から分かっていましたとも。

それでも、ICレコーダーで全部録音しておけばよかったと、この頃後悔し始めます。

リストラしても赤字が解消できず不正に走る企業の闇

[box05 title="要点まとめ"]
  • リーマンショックの影響でベンチャー企業に買収される
  • 業績を回復できない老舗企業が考えた秘策は不正経理
  • 不正経理の実行犯に任命され地獄の日々が始まる
  • 組織ぐるみの不正経理なのに首謀者は私とさられる
  • 誰かに追われている夢を毎晩見るようになり眠れない
[/box05]

不正をやっていたのは経理担当だとか、献金を受け取ったのは秘書だから私は知らないなんて記者会見やっていますが、そういうのは全部組織ぐるみですよ。

私と同じように傷を受けたサラリーマンは、実際多いんだろうなと想像します。